”相棒”感を醸す『Ouky』独自のVintage加工

 

Ouky Vintagewash

『Ouky』を身にまとい、バンコクのチャトチャックマーケットにて買付中のオーナー

 

今回は、『Ouky』の魅力を綴る企画の第3回目。

前回は、『Ouky』の代表作Vintagewash(ヴィンテージウオッシュ)に

ついて、「ヘビーデューティーさ」という視点でお話させて頂きました。

 

今回は、いよいよ、『Ouky』最大の魅力ともいえる、

独自の染色・ウォッシュ加工が織りなすヴィンテージ加工について

言及していきます。

 

ボディの丈夫さに加え、ラウンドカットが施された裾やネック部分など

細部にわたってニクい演出がなされた『Ouky』Vintagewashですが、

この無地Tシャツに最大の個性をもたらしているのは、

言わずもがな、このヴィンテージ加工。

 

独自の染色とウォッシュ加工が『Ouky』を創る

 

Ouky Vintage

 

少し色褪せて滲んだような独特の風合いで、絶妙な「こなれた感」が

一見何の変哲もないこの無地Tシャツから醸し出されます。

 

ーウォッシュ加工を施した独特の『くすみ』が特徴のTシャツ。
その色味は人肌のトーンと日常に、よく馴染むー

 

ー動くごとに生地に生まれる深い影に相まって、
軽快に、色気と渋みを演出するー

 

まさにこの言葉の通り、共に永い時を過ごしてきたかのような

味わい深い表情がこのTシャツにはあります。

 

このヴィンテージ加工の肝ともいえる、染色と

2つのウォッシュ加工の魅力を紐解いていきましょう。

 

同じ個体は存在ない『Ouky』のヴィンテージ加工

 

Ouky Vintage

 

『Ouky』の染色に使う色作りにおいて、

レシピが微妙に変化している場合があり、そもそもの

色合いが生産時期ごとに微妙に異なるケースがあります。

 

また、その後の工程にて酸化剤を使った洗い加工(アシッドウオッシュ)や

先述のストーンウォッシュと呼ばれる大胆な加工を施すことにより、

同じ生産時期、同じカラーでも風合いに違いが生まれます。

 

これは、Tシャツとして完成した後に、加工を施しているからこその個性。

まったく同じ風合いを持つ個体は存在しません。

 

実際にバンコクの店頭にならぶ商品で同じカラーとして棚に並んでいる品を

一緒に広げてみると、「別モノなのでは?」と感じるほどの個体差が

あります。特に色の濃淡において顕著にその差が出ています。

 

だけれども、店頭のスタッフは「スィータオ(同じ色だよ)」と一言。

 

Ouky Terminal21

実に様々なカラーを展開する『Ouky』バンコクTerminal21内にあるOukySHOPにて。

 

均一化されたプロダクトに親しみがある日本人にとっては、

この個体差、引いては、これに寛容的なタイの国民性に

ある意味、軽い驚きを覚えました。

 

『Ouky』だからこその愛すべき弱点

 

 

実は、『Ouky』のVintagewashというこのプロダクト

店頭に置いてある品の中に、過度な染みになっているもの、

ほつれがあるもの、小さい穴(!)が空いている、

いわゆるB級品がちらほらと混ざっています。

 

ですのでわたくしも、バンコクでの買付時には、一枚ずつ広げて

目視で軽く確認をします。

そうすれば、確かに過度なくすみが目立つモノや小さな穴が

空いている個体があります。

 

大胆なヴィンテージ加工を施す都合上、B級品が発生するのは

致し方ないことです。おそらく、よほど状態が悪いものは、

さすがに商品から除いているかと思われます。

 

がしかし、そこは、寛容さが特色の国民性。

ダメージ加工なのか?ホントのダメージなのかの判断は、

なかなかユルそうです。

元々ダメージ加工を施している都合上、それらの境界は

さらに曖昧になっていきます。

 

という訳で、『Ouky』の購入をする際には、これらの

B級品に該当するような軽微な欠陥がある場合があります故

おおらかな心で『Ouky』を迎えてあげてください。

この辺りのことで、神経質な方は購入を控えておいた方が

無難でしょう。

 

Ouky

一例。生産工程の都合上、
局所的なシミなどが
どうしても発生する

 

個性派と称される『Ouky』ですが、上記の通りプロダクトという

視点から見た際に製品のバラつきによる不良品の存在という

ウィークポイントがありますが、これもまた『Ouky』の味なのです。

 

”寛容さ”が創り出す『Ouky』の個性

 

Ouky Vintage

 

この寛容さが『Ouky』の個性のルーツと言えます。

均一化された品質のTシャツを作る工程では、ここまで人を惹きつける

魅力を持つプロダクトは生まれなかったはず。

 

当店においては、買い付けの際一枚ずつ広げて、大きな問題

(破れ、過度なシミ、型崩れなど)がないことを確認していますが、

軽微なほつれや極小さな穴などがある場合がありますので

予めご了承頂ければと。

 

『Ouky』のVintage加工において、生地に最も負担が掛かるのが、

軽石と一緒に生地を洗うストーンウォッシュ。

この工程により、生地にアタリ(擦り切れ)ができて

何とも言えない表情が出る一方、ダメージ加工であるため

個体によっては、軽石との過度により過度のアタリが出てしまう

ケースがあります。

 

しかしながら、このストーンウォッシュによる表情の変化こそ、

『Ouky』独自の魅力。

加えて、『Ouky』の売りであるしっとりとした着心地の良さは

丈夫な生地を軽石が叩いて柔らかくすることで実現されているのです。

 

この完成度から逆算して、32番双糸のハイゲージ(高密度)の生地は、

採用されているわけなのです。

 

また前述の通り、『Ouky』は、多くのカラーをラインナップしている上、

ヴィンテージ加工の度合いにより、同じカラーラインでも濃淡に

かなり差がある個体が存在します。

 

当店でも、そのような個体は別カラーとして紹介しています。

 

Ouky brown

『Ouky』の定番色の一つ
ブラウン

Ouky darkbrown

同じブラウンとして販売されているものの、 濃い風合いを持つ個体
Portでは”ダークブラウン”として限定販売

 

なかなか懐の深さを見せる個性派Tシャツ『Ouky』

次回も、『Ouky』の魅力について引き続き綴ってまいりますので

ご期待ください。

 

『Ouky』の購入は下記画像をクリック↓Ouky shop